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将来の税制リスク(相続時精算課税制度との関係は?)

f0015148_2312731.jpg11月21日の日本経済新聞の朝刊1面にこんな記事(見出し)が出ていました。

>政府税制答申 消費税、社会保障財源に 増税09年度以降

2008年度の税制改正への骨子につながるものを示したものですが、今回は大きな改正をしないものの、将来は消費税を上げること以外に、他の税においても増税につながりそうな記述がちらほら見られます。

たとえば、
 ・所得税:配偶者控除、扶養控除のの廃止
 ・所得税:公的年金等控除は世代間公平性の観点から適正化
 ・相続税:相続税の課税範囲拡大
 ・金融税制:証券税制の廃止と金融一体課税の導入
というものが挙げられます。
これまでも定率減税や各種控除(配偶者特別控除、老年者控除)を廃止してきた経緯から、
個人に対する課税がもっともっと強くなってくるのが必至です。

その中でもう1つ心配なことがあります。

「相続時精算課税制度」です。
2500万円までを、親から子へ贈与した資産には贈与税が掛からいものです。(実際は贈与税の課税を先送りし、将来の相続発生時に贈与があった資金を戻して、相続税では再計算します。)これには今年末で切れる特例があり、本来の2500万円に1000万円加えた3500万円までを、親から子へ贈与した住宅取得資金には贈与税が掛かないというものです。

今あわてて、この特例を検討されるいらっしゃると思いますが、1つクギを差しておきたいと思います。

 >・相続税:相続税の課税範囲拡大

の一文にご注目ください。課税範囲拡大が何を意味するのか?です。

有力なのは基礎控除の縮小が挙げられます。
 基礎控除額とは 5000万円+(1000万円×法定相続人) で計算された額で、
 相続税評価額が基礎控除を上回らないと相続税が掛からないことを意味します。
 この控除額を下げようというものです。

そうなると、現在は相続税がかからないご家庭だと安心していても、将来は掛かる可能性がありますね。相続が発生するのは数十年先になることもありますから、当然課税範囲も変わってくることは考えられますね。

相続が発生した中で5%程度しか掛かっていない相続税も、今後は数10%を越えてくるかもしれません。結局は相続税での精算を選んだことが思惑外れとなってしまうことも出てきます。

特例での救済処置や経過処置があるかもしれませんが、安易にこの制度を使わないようにはしたいものです。(詳しいところは税理士さんにご相談いただいたほうが良いでしょう)

「税制に頼ってしまった住宅資金計画」には、実はそのようなリスクが潜んでいることを肝に銘じておきましょう。

/staff(yamashita)
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by sumai-okane | 2007-11-24 21:10 | 生活設計ナビの独り言