関西圏(大阪 兵庫 京都 滋賀 奈良 和歌山)で活躍中の独立系FPが、顧客のために日々奮闘しながら、感じたことを綴ってまいります。姉妹サイトは http://www.sumai-okane.net/ です。


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シニア向けセミナー(投資信託編)で感じたこと


f0015148_187531.jpg 最近、定年退職したシニア層に賢い投資作戦というテーマで投資信託についてのセミナーを行いました。これまでもわが国の投資信託およびその販売戦略について問題意識を持っていましたが、セミナーのためにもう一度調べなおしてみると、このままで良いのかなあと改めて感じました。

 まず、販売手数料や信託報酬の高さが問題です。一般的に販売時に支払う販売手数料は2%から3%、毎年運用資金から引かれる信託報酬は1.5%前後になっています。先進国の経済運営の成長率は名目で5%前後、中国やインド、ベトナムなどの発展途上にある国で7%から10%程度ではないでしょうか。ですから株式や債券へ投資する投資信託の長期的なリターンは数%から高い分野で運用するもの(リスクも高い)で10%程度に落ち着くのではないでしょうか。その中から手数料や信託報酬が引かれるわけですから、投資した人へのリターンはかなり減ります。
 日本の投資信託は、米国の投資信託に比べて、コストが高く投資家のための商品というより、金融機関のための商品となっています。
 銀行預金は、預かったお金をどこに投資するかは銀行の責任で決定し、不良債権になるリスクは銀行にあります。投資信託は、価格変動等のリスクは全て投資した人にあります。投資信託を販売したり、運用したりするところは、全くリスクを背負っていません。それにしたら販売手数料や信託報酬があまりにも高いと思います。
 ごく一部の投資信託で販売手数料もなく、信託報酬が低いものがありますが、大勢は従来どおりです。
 最近販売手数料のいらない、ノーロードの投資信託が販売されていますが、販売手数料が要らない分、信託報酬が割高になっているものもありますので、良く中味を吟味してください。

 次に、販売姿勢について考えて見ましょう。販売手数料が高いために買い替えを勧める販売戦略が見え隠れします。証券会社は、次々と新しいテーマ(話題)の投資信託を出してきています。証券会社・銀行など販売窓口では、少し利益が出ているお客様には、買い替えを勧めています。すぐに数千億のお金が集まりますので、投資対象となつたもの(例えばインド株)が買われ値上がりします、しかし経済規模、企業価値より値上がりしたものは、徐々に低迷して来ます。結局ババを引いてしまうのは、個人の投資家です。

 投資信託は、長期保有を前提として、専門家に運用を任せ長期安定的な収益を期待する金融商品ですから、シニア層に向いた商品であるはずですが、現状はそうなっていません。
 家電製品や衣類などの一般的な商品では、価格破壊が起こり、最終消費者を向いた商品や販売システムが出てきていますが、投資信託の世界にも販売会社でなく、消費者(個人の投資家)にとってメリットのある商品が多く出て来ることを期待したいものです。


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by sumai-okane | 2006-12-07 10:59 | 元気なシニアのコンサル日記