原油高の住宅価格への影響
2007年 12月 04日
最近都市部を中心に、土地価格が上昇しています。
更に原油価格や鉄鉱石などの資源価格の上昇が、住宅価格アップにつながるのではとの不安は、これから持家しようとする人たちにとっては、重大な問題です。
過去にも土地バルブや石油危機による大幅な物価上昇もありました。これらの経験を踏まえて、独断と誤解を承知で、自分なりの見通しを書いてみました。
原油価格が上がれば、プラスチックなどの原材料や石油を燃料として使用する鉄鋼やセメントなどの原材料価格もアップします。またこの原材料を加工して作られる建設資材価格はアップします。
しかしながら、建築コストでは、これら建築資材価格の割合以上に、建築に要する労賃の占める比率の方が高くなっています。そのために、原油価格の上昇が建築資材のアップに留まっている間は、住宅の建設費が大幅に上がることはないでしょう。
また、石油危機による大幅な物価上昇時にも、資材価格の上昇があっても、住宅メーカーを中心に木材のプレカットや工場生産比率の向上により、住宅価格は上がりませんでした。
住宅価格の建築工事費は、1995年を100とするとマンションで89、個人住宅で85程度になっています。
原油価格の上昇が、建築資材の需給関係をタイトにし、一時的に住宅建設費がアップすることはあっても、建築資材の生産工程の効率化や建設工事そのものの合理化がやがて、それをカバーする可能性が高いと思います。
/staff(fukuyama)
by sumai-okane
| 2007-12-04 23:49
| 元気なシニアのコンサル日記